Marathon Des Sables ~サハラマラソン参戦記~

チームケンズには様々なレースに参加されている方がいらっしゃいます。今回はとても過酷なレース「Marathon Des sables」(以降MDSとする)に参加されてきた、西東京会員の村上久美さんにレースレポートをいただきました。砂漠のレースなんて未知の世界。しかも7日間も続くそうです。過酷なレースになぜ挑戦するのか?レポートを読んでいたら、なんだかその理由が分かる気がしました。
写真とあわせてご覧ください。



モロッコで開催されたサハラマラソンに出場しました。 
7日間250km、6ステージにわけて行われます。
水とテントは運営側から提供されますが、出場者は7日分の食料や飲み物、炊事道具、シュラフ、懐中電灯、コンパス、着替え、薬など諸々の必要な荷物を背負いながら走ります。


モロッコ砂漠の朝晩の気温差は30度以上を超え、その環境下でおおよそ12㎏の荷物を背中に、砂丘、砂礫 標高400m~700mの岩山を走破しなければなりません。
なぜこんな過酷なものに挑戦するのか。よく人に聞かれ、その度に自問自答します。




きっかけは軽い気持ちで参加した10年前のMDS23回大会です。
タレントの間寛平さんもランナーとして走っていたので、ご存知の方も多いかもしれません。
どこまでも広がる肌色の砂丘、オーバーナイトの新月の満天の星、地平線まで広がる星の瞬き、オーバーナイト明けの広大なアースカラーの大地。
当時58歳、それまでに感じたことのない心の解放感と感動を覚えました。
それから7回目となるデザートレース、MDS32回大会は日本人47名、トライアスリート、元J リーガー、元FIレーサー、エベレスト登頂経験者等の猛者ばかりでした。


今回の一番のエピソードは18回参加のベテラン51歳のアメリカ人パドリックさんとの出会いです。
今大会のハイライトの砂岩山。
ハーケンを打ち込んだ綱を頼りに登りますが、足場は砂、自分の体重とバックパックの重みで、油断すればズルズルと落ちてゆきそうな中、何とか綱を握り、体を引き上げ、レースを続行。
その先の砂岩山の下りにチェックポイント3がありますが、制限時間に間に合うかどうかという時に出会ったのがパトリックさんで彼は、
「KUMI一緒に行こう!」と声をかけてくれました。
必死の思いで着いていき無事チェックポイント3通過。後はゴールのキャンプを目指すだけですが、もう辺りは薄暗くなりライトを取り出す余裕もなく、ますます足元が危うくなっていき、そんな中、私はただただパトリックさんの後に続きます。
ゴールが見えてきたところでパトリックさんが「RUN?」と尋ねてきたので、私は残りの力を振り絞って「OK」と答え2人両手をあげてゴール!
パトリックさんがいなければ落としていたステージだと思います。
ほかにもNZの女性との砂漠ならでの出会いもありました。
残念ながらパトリックさん、NZの女性とともに途中リタイヤという結果に終わりましたが、すばらしいアースカラーの大地を体感できたことが幸せでした。(完)